バイオリニストは目が赤い (新潮文庫) (新潮文庫 つ 25-1)

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  • 新潮社 (2009年11月28日発売)
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N響の第一バイオリン奏者を32年間勤めた方の裏話エッセイ。N響をN狂、カイシャと呼び、NHKをダンナと呼ぶところから大体の雰囲気は掴んで頂けるかと思う。オケの舞台裏を知りたい人に良いかと。わたし個人は、指揮者とオーケストラの関係が垣間見えたのが新鮮だった。さらっと読めました。

いくつか引用。

「誰のおかげで交響曲が成り立っていると思うの?弦がいなければ、管打楽器なんてただのジンタでしょ」p69
→ はいw(自分がサックスを吹くので、爆笑してしまいました。)

「歌ほどすばらしいものはない。楽器で何をやったって、結局声にはかなわないもの」p163
→ この境地、よく言われるけど、分かるような分からないような、なのである。

「私がバイオリンを続けていて良かった、と思うのは、自分よりうまい人たちの演奏を、すみずみまで、具体的に味わえるからである」 p299
→ これはある。もう一つ音楽を聴く視点(聴点かな?)が加わるからね。

豚まんで有名な551は、モーツアルトのジュピターのケッヘル番号から来ている、というのも「へぇ~」でした。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: よみもの(国内)
感想投稿日 : 2012年7月24日
読了日 : 2012年7月22日
本棚登録日 : 2012年7月14日

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