六道ヶ辻墨染の桜 (角川文庫 く 2-16)

著者 :
  • KADOKAWA (2002年11月22日発売)
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本棚登録 : 114
感想 : 12
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シリーズ4作目。舞台は戦前、日本と魔都・上海で大導寺の呪われた血が蠢く。<br>笑ちゃんお仲間…!所謂一般の道から少しでも外れた人たちには生きづらい時代だったのかもしれないが、現代を生きる私たちから見ると、たおやかで雅やかで頽廃的な美しさを纏った彼らの時代はもう決して見ることが出来ぬ夢のよう。全編を通して、笑子の視線を介した乙音の姿が描かれるわけだがその姿さえ曖昧で、それがいっそう淫靡。フジョシによるフジョシのためのファンタジー、といってしまえばそれまでだけど、そういい切るには勿体無いほど面白く、哀しく切ない恋の物語。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説/エッセイ
感想投稿日 : 2007年11月23日
読了日 : 2007年11月23日
本棚登録日 : 2007年11月23日

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