同編者による『セーラー服と女学生』(河出書房新社、2018年)と同じく、弥生美術館の展示のガイドブック。意外にアカデミックな分析を含んでいた前著に比べ、内容は通俗的で、改元を意識してか「平成」期における学校制服のデザインや着こなしの「激変」を回顧するような作りになっている。「制服百年史」と言いながら例のごとくほとんど女子制服しか対象となっていないが、私見ではまさにこの男女間の「語られ方」の「不均衡」(制服を主題とする研究にしろ、創作における制服描写にしろ男子制服は軽視される)こそ、1990年代以降の「制服」表象の決定的な変化であり、そろそろジェンダー論と絡めた確かな研究が欲しい。

2019年5月22日