この本を読んで、『常に一生懸命何かに取り組んでいなければならない』、『幸せを掴むには、こうあらねばならない』という強迫観念から解放された。
誰か新しい人と会うたびに、「今はどういったことをされているんですか?」と聞かれて、何か答えられないといけない、と思うのが常日頃。たとえ大学生であっても、何かすごいこと、自慢できるような事をやっているのが大前提で、何もしていない時は不安になる。自分が普通じゃない、と感じる。
そんな毎日で心がいつの間にか擦れてくる。徐々に、少しずつ、自分を追い詰めて、視野が狭くなり、苦しくなる。もっと何かしないと。何かが違わないと。焦る。
でも、この本を読むと、楽になる。
それは、ある意味で私達の中にある「神話」と「現実」の差を、あっけらかんと指摘してくれるからかもしれない。
「何かに取り組んでいることがすごい」、「彼氏がいた方が幸せ」、「一生懸命取り組めばうまくいく」、「天職は探せる」、幸せになるにはやらなくてはいけない事ばかり、と思ってしまうけど、実はそうでもない。
「神話」を信じても、「現実」はその通りに行かない。
だけど、「そんなものだよ」、それも人生。
そう思ってもいいのなら、なんだか人生をもっと大きく捉えて、自分なりの楽しみが生まれる余白も見えてくる気がした。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2020年4月18日
- 読了日 : 2020年4月16日
- 本棚登録日 : 2020年4月18日
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