グッド・バイ

著者 :
  • 青空文庫 (2000年1月23日発売)
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本棚登録 : 60
感想 : 6
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かつて、「『グッド・バイ』は太宰治の未完の遺作であり、彼の自伝的作品である」という話を聞いたことがある。この作品の田島は、作者自身をモデルにして書いたところがあるのではないだろうか。
主人公の田島は多くの愛人を持っていたが、郷里の妻子をこちらへ迎え入れようとしていた。キヌ子が物語中で言うように愛人たちと別れたければすっぱりと連絡を断てばいいのに、田島はすっきりとした別れ方をしたいと言う。「しかし、僕にとっては、本当に死活の大問題なんです。僕は、道徳は、やはり重んじなけりゃならん、と思っているんです。たすけて下さい、僕を、たすけて下さい。僕は、いい事をしたいんです。」 彼が「いい事」や「道徳」に非常に執着しているようすが非常に印象的であった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 純文学
感想投稿日 : 2012年12月21日
読了日 : 2012年12月17日
本棚登録日 : 2012年12月21日

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