9月11日、あの日に現場近くにいたジャーナリストの事件直後の手記。恐怖Terrorに駆られるニューヨークの様子が思い出される。あれから10年も経とうとしているが、アメリカの長が代わり、テロリストの長はまだ逃避行を続けたまま。
恐怖を手段にして政治目的を果たそうとすること、それがテロリズム。テロは残酷で迅速でなければならない。
巧妙に操られたアメリカのメディアを通した中東世界しか知らない平均的アメリカ人にはなぜアメリカがこんなに憎まれているかわからない。
アメリカ人にとって「オーマイゴッド」なニューヨークは中東における日常茶飯事の光景なのだ。ベイルート化したニューヨーク、と著者は例えている。
「絶望的な状況の中で大衆の心を捉える思想というものには、やはり共通点がある」
とても納得がいく。20世紀に入ってからだけでも思い当たるものは多い。
関連本をいくら読んでも難しい中東の情勢だが、これはわかりやすかった。一日で読みきれる読みやすさ。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
政治系
- 感想投稿日 : 2011年5月2日
- 読了日 : 2011年1月13日
- 本棚登録日 : 2011年5月2日
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