同性愛 (書物の王国)

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本棚登録 : 88
レビュー : 13
木魚曰さん  未設定  読み終わった 

軽い気持ちで読み始めたのに、学術的な意味でとても興味深く、思いのほか満足感を得られた本。私小説的なものあり、歴史ものあり、古典や歌ものありで多方面からのアプローチが面白かった。(特に司馬遼太郎のキレの良いテンポはさすがと思った。)極め付けは最後にある評論で、この本が学術的な読み物だということを象徴しており、最後のまとめとしてこの上なくふさわしいと思った。

以下私なりの要約と解釈をしてみる。
ーーーーー
生殖は生の目的ではなくエロスの結果。エロスは確かに生の目的のひとつだが、唯一のものではない。生の目的は、エロスすなわち愛(嗜虐や献身も含む)であったり、自己表現であったり、何かの限界への挑戦であったりと様々だが、一言でまとめるならば、世界あるいは己の消費だ、という。そしてその終着は死であると。
そう考えると「同性愛は生産性がない」というのは許されない言い方だと分かる。結果から目的を語れないからだ。病気や怪我や体質で、子供を産めない女性や男性が愛し合うことは無意味だと言うのが誤りであるのと同じ意味で。

レビュー投稿日
2018年12月2日
読了日
2018年12月1日
本棚登録日
2018年11月17日
2
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