パンドラの匣 (新潮文庫)

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本棚登録 : 2669
レビュー : 279
著者 :
moominmomさん  未設定  読み終わった 

「正義と微笑」
青春期の清潔で純粋で高飛車な、フワフワとした理想家が、地に足をつけ現実の目標へと向かい始める、鮮やかな成長が嬉しかった。
30代、青春を思い出しながら読んだが、10代に読んでいたらきっと違った感想を抱いていたと思うと、出会う時期の遅かったことに少し後悔。

「パンドラの匣」
パンドラの匣の隅に残っていた希望の種が、主人公ひばりにとって何なのかを探しながら読んだ。
この時代、結核という病気は人を絶望させるに十分だったと思うが、戦後直後特有の命への執着の軽さや、だからこそどう生きるかという命題に向かっていく青年の純粋な葛藤は、今を生きる私たちにも投げかけてくるものがある。
希望の種は、高潔な理想などではなく、心に秘めた清潔な恋心を指していたのか。
恋こそ、明日を生きようとする 、生きてるからこその心の動きとも読めた。

レビュー投稿日
2016年12月23日
読了日
2016年12月23日
本棚登録日
2016年12月23日
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