空を泳ぐ月の魚、都会の真ん中で愛を交わす巨大カタツムリ、たくさんの家と名前を持っていた一匹の偉大な猫など、動物を巡る25の物語。
シュールで静謐な絵がどれも素晴らしい。かつて実在したのに今では失われてしまった世界を見ているような、そんな架空の喪失感に何度も襲われた。用済みとされた馬たちの幻がハイウェイを自由に駆け巡る話や、ドアから漏れる光をじっと見つめるブタの後ろ姿などが辛い。でも、高層ビルの上の方でクロコダイルが人知れず快適に生きているかも?とか、寝てる間に赤毛の狐が悪さをしまくっているかも?とか思うとちょっと幸せな気分になれる(2018)
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
絵本 グラフィック ヴィジュアル系
- 感想投稿日 : 2020年9月3日
- 読了日 : 2020年9月1日
- 本棚登録日 : 2020年9月3日
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