トットちゃんとソウくんの戦争

  • 講談社 (2016年7月14日発売)
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本棚登録 : 80
感想 : 12
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本当は借りる予定ではなかったけど、パッと目にしてこれは読もう・・と。もともと黒柳徹子さんの著書は好きで読んでるから、徹子さんが書き手の一人というのは動機として一番大きい。
それと、やはり戦後75年で、テレビ番組や何かでいろいろ戦争のことが取り沙汰されることも、この本ともう一冊戦争関連の本を借りた理由の一つかもしれない。
先年亡くなった父は、自分にとって一番近しい人物であったとともに、貴重な一番身近な戦争体験者だった。まだ聞きたいことはいろいろあったけど、もうあとは自分で聞いたことを次の世代に伝えていくしかない。それと同時に、自分自身もあの戦争が何だったのか、そして戦争を体験してきた親世代の平和への思いをどう伝えていくか、それを知るために得られる知識はインプットし続けていかなければならないと思っている。
徹子さんの話は、これまで読んできたものと重なる部分もあったけど、戦争というテーマを低層に置いて読むとまた違ったようにも思えた。これまで「そういうもの」だと漠然と感じていたことが、今となってはすごく重く感じたりする部分もあった。テレビの仕事と平和への思いとか、ユニセフでの活動とかも含めて。
同年代の田原総一朗さんの話は、ご自身の体験としてはいわゆる一般的な軍国下の少年の話ともいえる。ただ、ジャーナリストとして生きてこられた独特の視点もあり、あの戦争における問題点、戦後の元政府へつながる諸々が、読みやすくまとめてあると思った。
発行は4年前だが、今もまだ読むべき一冊だと思う。この国がまた変な方向に行ってしまわないように。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 図書館本
感想投稿日 : 2020年8月8日
読了日 : 2020年8月8日
本棚登録日 : 2020年8月8日

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