風立ちぬ・美しい村・麦藁帽子 (角川文庫)

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本棚登録 : 42
レビュー : 4
著者 :
moya1025さん  未設定  読み終わった 

読むきっかけは、何を隠そう同名のジブリ・宮崎駿作品を観たから。
映画では堀越二郎と堀辰雄を合わせ持った人物で描かれているけれど、単純に彼に興味を持った。そうでなくては、今後私は堀辰雄と出会ってなかったかもしれない。


「風立ちぬ、いざ生きめやも」

サナトリウムと言う人里離れ、死が漂う隔離された場で静かに二人だけの幸せを探し、育む純粋な愛の物語。

激しく求め合ったり、物語性に富んでるわけではない。
ただそこには彼が愛した女性が彼に生き甲斐を見いだし、生きたいと願う気持ちと、彼女を見守り寄り添う作者の生活が、そっと綴られ、死と隣り合わせにある生を深く感じる作品だった。

ただのフィクションではなく、堀辰雄自身の体験に基づいているという事。それが作品にリアリティーを感じさせ、しかしどこか美しく不思議な雰囲気を漂わせているのは、これが伝記ではなく小説だからなんだと感じた。


美しい村、麦藁帽子、旅の絵、鳥料理、そして風立ちぬ。
すべてを通して感じたのは、彼が書く自然や生きるものすべてに現実が現実でありながらも現実ではなく感じるまでのなにか静けさのようなものでした。

彼と出会えて良かった。その一言に尽きます。

レビュー投稿日
2014年1月17日
読了日
2014年1月17日
本棚登録日
2014年1月17日
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