15歳の女学生さくらは、まるで自分の日常を描いた様な少女雑誌に載った小説の作者の朽木に手紙を書き、2人は屡々逢う様になる。無頼派の旗手と呼ばれ、 38歳で歳の数は恥の数と言い、チェホフがバイブルで、常にお酒で酔っぱらいる朽木に、さくらは母の様な感情で接する。朽木のさくらを見る目が母を見る様だとも感じる。朽木が女性と玉川上水で入水するまでの昭和22年12月から23年の6月の記憶。優しくて汚くて、誇り高くて品のない朽木のモデルは言わずもがなですね。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
小説
- 感想投稿日 : 2011年4月13日
- 読了日 : 2011年4月13日
- 本棚登録日 : 2011年4月4日
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