太宰治との愛と死のノート 雨の玉川心中とその真実 (女性文庫)

  • 学陽書房 (1995年1月1日発売)
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感想 : 9

愛されている事を確かめ深め刻み込みたい、哀しい寂しい心から太宰と共に入水した山崎富栄の残したノートと遺書。敬愛から太宰が仕掛けた恋愛に変わるのが早い。そして死の伝染も。ノートでは太宰の呼び名が先生から修治さん、あなた、良人、修ちゃんと変わっていき姉の様な気持ちで接しているのがわかる。甘い言葉と死ぬという言葉と「僕を守って」と囁いている太宰の姿。出逢って4ヶ月目にはもう共に死ぬ約束が出来ている。逢ったら死ぬとまで言う子をなした「斜陽の人」に対する嫉妬。赤裸々に認められた文章から太宰への一途な愛を感じた。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ノンフィクション
感想投稿日 : 2012年1月18日
読了日 : 2012年1月18日
本棚登録日 : 2008年10月10日

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