ジャスミンおとこ―分裂病女性の体験の記録

  • みすず書房
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本棚登録 : 66
感想 : 4

幻覚と統合失調症を発症し、入院した体験を描く『ジャスミンおとこ』、『最後の(?)発病覚え書』、『はじめての発病のころの二つの手記』、『病院にて』、想像上の姦通を描いた『二人ゲーム』、幼少期の自叙伝風な体裁の『暗い春』を収録。少女の頃の幻影、ジャスミンおとこは彼女を完全に浄化し、変容する事が出来る超自然的な能力を持ち、固く彼を信頼しているが、やがて遠くから催眠術をかけ、現実の「白いひと」と同一視し、白い鷲から「宿敵」へと変貌する。「人生に心底から疲れきり、打ち勝ちがたい倦怠のために死ぬ事を望んでいる」ウニカ・チュルンの悲痛な声が聞こえる。愛や怒りの状態でなければあらゆるものが休まるという、「太陽神経叢」の部屋でゆっくり休んで下さい。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説
感想投稿日 : 2010年12月29日
読了日 : 2010年9月1日
本棚登録日 : 2007年9月1日

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