上下巻合わせての感想
侯爵夫人は、猫科のハンターである。
本能のままに狩りをする。
本能が命じれば、弄ぶことに罪悪を感じない。
侯爵夫人は、貴族である。
むき出しの欲求には、絹を着せねばらなないことを呼吸するように行う。
弄ぶための短剣を、絹に包み、相手の自尊心や無知や劣等感を刺激して、飲ませてしまう。
情報・心理戦の勝者は、残る。
敗者は、去る。
社会から、
現世から。
侯爵夫人の思考・行動・ルールは借り物ではない。
自分で体験から生みだしたものだ。
だから、
自らも戦いに敗れたとき、
その相手が運命だったとしても、去るのだろう。l
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
仏文学
- 感想投稿日 : 2011年10月22日
- 読了日 : -
- 本棚登録日 : 2011年10月22日
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