罪の声

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本棚登録 : 182
レビュー : 24
著者 :
muasaruさん  未設定  読み終わった 

「グリコ森永事件」をモデルにした小説。
自宅で犯罪事件の脅迫文を録音したテープを発見したところから物語が始まる。脅迫文を読み上げる声は自分の声じゃないかと疑問に思う主人公が、かつての事件の事を調べていく。
一方、事件の真相を追う新聞記者がもう1人の主人公として描かれる。かつての関係者や埋もれていた資料などからヒントを得ながら真相に近づいていく。
身内の犯罪として真相に近づいていく側面と、新聞記者として大衆の側から真相に近づいていく側面が違う角度から描かれる。徐々接近していく感じが緊張感が高まってきてとてもよかった。
この小説の本質は家族のあり方、人生のあり方について考えさせられるところだろう。ひとつの大きな事件に関わった人間たちが、どのような人生を送ることになってしまったのか、家族を巻き込むことがどんな結果になってしまうのか。自らの思想をもって犯罪を犯す人間の身勝手さが、家族を不幸にしてしまうことの愚かしさを感じた。
実際の事件は未解決のままだが、背景には同じような真実があるのではないかと思えるくらいリアルな描写だった。
読む価値ある良書。

レビュー投稿日
2019年1月12日
読了日
2019年1月11日
本棚登録日
2019年1月11日
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