ご存知Mー1二連覇の令和ロマンのボケ担当、高比良くるま氏のエッセイ。
WEB投稿に寄稿したものを書籍化した本。タイトルの通り、漫才を中心としたお笑いについて「過剰に」考察した本。
Mー1グランプリに臨む姿勢や、優勝するために行なった分析や戦略を王者自らの手で解説している点が面白い。まさしく「競技漫才」として割り切った上で、勝つための戦略を考えて、準備して、勝つべくして勝ってきている。そこにはアスリートにも似たストイックさがある。気楽に笑いたくて見ているこちらとしては、正直、重い。
ただし、くるま氏のすごいところは、自分たちだけではなくで、Mー1自体が盛り上がることを考えてるところ。偽善ではなく、本当にそれでお笑いが盛り上がることを考える。ライバルのネタの種類や、順番を考えて自分らのネタを決めるため、Mー1決勝においても4、5本のネタを準備し、柔軟に変えていたという。すごい。
霜降り明星の粗品氏との対談も面白かった。まるで逆のタイプ。粗品は自らが天下取ってお笑いを盛り上げるタイプで、くるま氏は自らが目立たなくても全体が盛り上がればいいと思うタイプ。全くちがうタイプなのに、お互いをリスペクトしているのがわかって面白かった。
タイトルの通り、「過剰に」お笑いを考察した本なので、少々内容がくどい部分もあるけれど、お笑いを多角的な目線で分析したい人は読んでみていいかも。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2025年1月26日
- 読了日 : 2025年1月26日
- 本棚登録日 : 2025年1月26日
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