白い馬

  • 講談社 (2012年7月11日発売)
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本棚登録 : 125
感想 : 17
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 日本画家の大家・東山魁夷氏の連作、『白い馬』シリーズを幻想的な物語調に仕立てた絵本。
 主人公の少年は、深沈たる森の池の畔で、不思議な白い馬と出逢う。
 その馬に導かれるまま、ドイツ・オーストリアの街を旅するうちに、少年は、馬の正体と、己(おの)が進む道を見出してゆく。
 東山作品の清浄な透明感、柔らかいタッチ、世界と自然に対する敬意、品格漂う空気が全面に満ち、まるで音楽を聴いているような心地になれる。
 寧ろ大人向けと言える、とびきりの『名画を読む』絵本。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説(ファンタジー)
感想投稿日 : 2015年9月25日
読了日 : -
本棚登録日 : 2015年9月25日

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