1998年第5回松本清張賞受賞作を表題作にしたD県警シリーズ第1弾。
警察ミステリーだが、捜査一課や二課の刑事が鮮やかに事件を解決していくという一般的なミステリーではなく、主になるのは警務課や秘書課などという構図が斬新で面白い。その分、内部事情に入り込むため少し込み入った内容になるので、難しい部分はあるが読みごたえがある。警察内部を舞台にするため、全てに渡って「疑惑」がキーポイントになっているように思える。
全4編収録されているが、同じD県警を舞台にしていながらも主人公が全て異なるので新鮮な感じを受ける。1話目から順に読んでいくことで、「あーこの人、前話では主人公だったな」とか「意外と癖のある人物だったんだ」ということも分かり、見方変われば何とやらといった感覚も楽しめる。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2019年10月5日
- 読了日 : 2019年10月5日
- 本棚登録日 : 2019年10月3日
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