神様のボート (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (2002年6月28日発売)
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感想 : 1428
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予定日2週間前に読む。
宮古からよくこの本を持ってきたな私。
母と娘と、母と愛する人の物語。
草子は葉子の娘で、生きる目的で、愛する人との間にできた宝物で、愛する人の存在の証拠で。
ここまでお父さんに恋をしつづけるお母さんてなかなかいない。離れていたから恋し続けられるのかもしれないけど。でもあの人がいるところが私の居場所、いないのなら私の居場所はどこにもないって感覚、私は分かる。人が帰る場所は人なんだ。家でも場所でもない。その居場所を見つけることは、人生の中の1つの大きな目的なのかも。目的というか、人が求めるもの。娘はいずれ離れていく。もうすぐ産まれる娘が私に甘える愛しい時間は、限られたものなんだな。そんなことを考えながら、草子が離れていってからの葉子の気持ちを読んでいたら、涙が出てきた。お母さんも私が宮古島にいくとき、東京で子供みたいな顔して泣いた時、そんな淋しさを感じていたのか。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 絵國香織
感想投稿日 : 2016年2月10日
読了日 : 2016年2月10日
本棚登録日 : 2016年2月10日

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