向上心 (知的生きかた文庫)

  • 三笠書房 (2011年5月21日発売)
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「活力にあふれた人格は他人の活力をも呼び覚ます力を持っている」「いやしい人間を尊敬するなら自分もいやしい性格だし、金持ちを尊敬するなら俗物にすぎない」「狭い度量しか持たない人は他人を心から褒めることができない。心の狭い人は、憧れる者のスケールまで小さい。ヒキガエルの頭に浮かぶ一番美しいものが自分と仲の良いメスヒキガエルであるように」「心の狭い人間は他人の成功に嫉妬し、真に偉大な人間は互いに認め合い、愛しあうものだ。」「勇気とは肉体的危険を恐れないような勇気ではない。その程度の勇気は人間みなブルドッグ程度には持っている。勇気とは、真理と義務を重んじるためにあらゆる困難と苦しみに自ら進んで立ち向かう、内に秘めた静かな努力と忍耐力のことである。真理を求め、それを発表する勇気。公平な判断を下す勇気。誠実であろうとする勇気。誘惑を退ける勇気。義務を遂行する勇気などに代表される精神的な勇気である。それがまず備わっていなければほかの美徳を身に付けることはおぼつかない」「この世に存在する不幸と悪のほとんどは、優柔不断なためか目的意識が薄弱なために生じる。言葉を換えれば、勇気がないからである。」「口ばかりで何もしないなら、黙っているほうがはるかにましというものだ。行動こそが大切なのだ」「流れに逆らって泳ぐには力と勇気が必要だ。そのどちらも持っていない魚は干上がるだけだ」「所詮は利害にかかわりある人の意見と符丁を合わせたように一致する、わざとらしいうその会話はその場限りのものにすぎない。」「あえて自分自身の意見をまとめようとしないものは卑怯者。やろうと思えばできるのにそうしないのは怠け者。そして自分の意見が何もないのは愚か者」「世界を正しい方向にリードし、支配するのは、志操堅固である勇気ある人である。意志薄弱な人間は何の功績も残さない」「必ずややり遂げられると信じていれば、困難を乗り越えられることがよくあるものだ。その時の自信は他人への刺激剤になる」「忍耐力は正しく使えば強くなる。身分に関係なく、常に根気強さを忘れなければ、必ず何らかの形で表れるものである。他人の助けを借りることは意味のないものだ」「自分の力を信じて価値のある人間になるのが何よりも安全な道だ」「臆病だったり卑怯だったりするのは最大の不幸である」「われわれのまわりにある恐怖の多くは空想の産物である。あまり可能性もないのに、起こるかもしれないという不吉なイメージを芽生えさせる。自分で勝手に作り出した心配のタネで取り越し苦労をしなければならない羽目になる」「他人とのふれあいは自分自身を知る必要条件である。社会の一員として何かをしようと志す人は、自分自身を正しく認識することが必要条件である」「孤独を有効に使うか否かは、その気性・性格・修養によるところが大きい。心の広い人は孤独でいればますます気持ちが清らかになるが、心の狭い人は反対に気性が荒くなるばかりだ。孤独は偉大な精神にとっては滋養分でも、ケチな人間には苦痛を意味するだけだからである」「悲しみや苦しみはある人にとっては成功するために不可欠な条件であり、その才能を思う存分発揮させるのに必要な手段である」「人格は試練によって鍛えられ、苦しみを通して完成される」「悲しい出来事や災いは、自分を向上させるための試練と考えよ」「最大の幸福とは、もつれた糸のようなものである。幸福は悲しみと喜びの組み合わせで、悲しみがあればこそ喜びも大きくなる」「泣き言を言っても何の役にも立たない。明るさを失わず、正しい手段で黙々と働き続けることが有益である。かしこい人は周囲に多くを期待しない。他人とうまくやっていくには忍耐が必要である。以上、心に残った格言。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 自己啓発
感想投稿日 : 2012年7月22日
読了日 : 2012年10月20日
本棚登録日 : 2012年7月22日

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