ギャツビーくん、せっかくのニューヨークでのデートがすれ違いになったけど、自分を見つめ直すいい一日になりましたね。顔はいいけど、おつむが弱い女子大生をダコタ・ファニングが好演。セレブでないと行かないようなホテルやレストラン、バーなどニューヨークの洗練された都会美を見せて頂きました。

2021年2月27日

読書状況 観終わった [2021年2月27日]

全5巻、一日一冊のペースで一気読みしました。これだけの傑作が50年近くも前に描かれていたことを知りませんでした。しかも、執筆当時、萩尾望都さんは弱冠23歳。若くして、豊かなバックグラウンドがあり、骨太で、哲学的なテーマを持つ作品をミステリアスかつ耽美的に描くなんて!ジーニアス!マザーグースはもとより、旧約聖書詩篇のからの1節を引いたりします。「メリーベルと銀のばら」はリヒャルト・シュトラウスのオペラ「ばらの騎士」のイメージが共鳴します。目眩く提示されるモチーフのひとつひとつからも沼にハマります。執筆を再開されたようなので、(伏線の未回収もあると思うので)続けて読ませていただきます。

2021年2月27日

読書状況 読み終わった [2021年2月27日]

妊娠したと告げる黒人のミルドレッドに良かったと答える白人のリチャード。そして、プロポーズ。普通なら心温まるエピソードなのに、見ていて不穏で落ち着かなくなります。異人種間の婚姻を禁ずる法、この是非を巡る法廷闘争を起こしたラビング夫妻の物語です。夫は寡黙で真面目、誠実ですが、知的ではありません。白人女性からは相手にされない男かもしれません。妻は思慮深く夫を立てますが、写真を見ても優れた知性を感じます。死ぬ間際も夫への愛を口にするミルドレッドであり、伴侶に不満はないのですが、彼女に夫を選ぶ選択肢が限られていたのも事実です。僅か50年ほど前、アメリカで起こった実話です。

2021年2月25日

読書状況 観終わった [2021年2月25日]

週末に「ポーの一族」を観るので、原作を読み始める。BGMに流したのはショーソンの隠れた傑作「コンセールニ長調 Op.21」リリカルでメランコリックな曲調でよくマッチします。特に、アランが詩篇19の一節を発する名シーンとのシンクロぶりに感激しました。ジャケットがナビ派のドニの作品というのもセンスがいい♪

2021年2月23日

読書状況 聴き終わった [2021年2月23日]

唐揚げ店が繁盛し出したところから、物語に勢いがついて、最後まで面白い。このメンバーでパート2も作れそう。

2021年2月22日

読書状況 観終わった [2021年2月22日]

中国は、モンゴルに始まり、チベット、ウィグルと一貫して少数民族の言語や文化を破壊し洗脳・虐殺を続けています。根底には漢族の選民意識があります。他民族を同じ人間と見做さない選民思想はナチズムと変わりません。本書はモンゴルで行われたジェノサイドを告発していますが、チベットやウィグルの惨状と寸分変わりません。国際社会がナチズムを否定するなら、この惨劇を止めるべきです。放っておけば、満州族や朝鮮族も同じ目に遭うのでしょう。内政問題ではなく、植民地でジェノサイドが行われているのです。

2021年2月22日

読書状況 読み終わった [2021年2月22日]

ステップフォードの妻を見ていると、人気ドラマ「奥様は魔女」を思い出します。あの頃の妻、ファッション、家庭はアメリカ人の理想なのですね。でも、完璧な妻がいると、男は他の女性に刺激を求めたりするものですよ。と思っていると更に究極の理想の世界があったのですか。でも、それほど意外なシナリオに思えない。正気に戻った妻が夫を許すなんて甘い甘い。ニコール・キッドマンがタイプではないので、見所の乏しい作品でした。

2021年2月22日

読書状況 観終わった [2021年2月22日]

高校生の男女とおじいさんには、皆、居場所がなく、居心地の悪い毎日を過ごしています。4時間の長尺映画ですが、その分というか3人には作り物ではない実在感がありました。女子高生にはちょっと秋吉久美子の雰囲気がありますね。逆に、銃で死ぬ友人は作り物です。チンピラも狂言回しのように見えました。それぞれに事件があって、3人は満州里の動物園にいる象を見に行こうとします。思ったとおり、最後まで象は見せません。これは暗喩で、もちろんそこにも居場所はないのでしょう。中国の格差社会下流層も生きづらく、しわ寄せは若者や年寄りに及んでいます。一方で、中国人の勝手な理屈や自己主張の強さには辟易しました。才能豊かな監督の夭逝を惜しみます。

2021年2月21日

読書状況 観終わった [2021年2月21日]

埼玉の一ノ宮である大宮氷川神社と氷川女體神社の起源と変遷。こういう切り口は正史にはない歴史の諸相が知れます。今は羽振りの良い氷川神社も江戸期を通じて維持費の捻出には苦労が絶えず、富籤をしても売上不振でうまくいきません。また、吉田神道のバックを得て威光を高め、神社内寺院を追い出したりしています。従来、4柱を頂いていたものを明治政府が1柱にしたり、神主家を追い出して公家の神主を据えるなど明治の神社政策は強引で恣意的です。一方、氷川女體神社は縄文時代の水路の要衝に立ち、船の神様を神体としていること。見沼は御沼という聖地であり龍神信仰があることなど古代史に思いを馳せました。

2021年2月20日

読書状況 読み終わった [2021年2月20日]

若い労働者夫婦が非人間的な「一人っ子政策」によって人生を翻弄される物語。3時間余りの長尺作品にすることで、悲嘆やあがき、葛藤を丹念に見せている。上司の妹さんが思いやって心を痛めていたのは人間性を感じるエピソードでした。結局、夫婦関係が壊れず、養子も帰ってきたので、ホッとしました。ただ、養子がどこから来た子か、奥さんが遺書めいたものを残してぐったりしていたところはよくわからなかったですね。

2021年2月20日

読書状況 観終わった [2021年2月20日]

握るように挟んだタバコ。女優のように美しいショートヘアのお姐さんが婀娜な表情で遠くに視線を送っている。表紙は作者ルシア・ベルリンのポートレイトである。しびれる。

人生の断面を映像が浮かぶように切り取った掌編で、底辺や不道徳な暮らしぶりを描く背景にも洗練されたジャズが聞こえます。ヒロインの人生は波乱万丈ですが相当タフ。描く視線も不貞腐れなく、クール&ドライ。でも、愛する人を無くした表題作は絶唱でしたね。歯切れ良く、ソフィスティケートされた表現が魅力です。

彼女のデスパレートな日々を支えたのは込み上げて止まない表現欲でしょう。表現芸術として第一級であり、圧倒的。文学の愉悦を味わえます。それぞれの作品には刺さるフレーズがあり、中毒になります。「カキダシスト」「キリスト」でいうと快感を覚えるほどの「キリスト」です。編集がいいので、連作短編集のようでした。読み進むほどにルシアのサーガが浮かび上がってきます。本国では全部で43編のアンソロジーなので、後編が待たれます。原語なら何倍も楽しめそうな文体なのに、歯が立たないのは悔しい。

作者はすでに物故されていますが、ルシアという名に由来するように彼女の魂に光が降り注がれていることをお祈りします。

2021年2月18日

読書状況 読み終わった [2021年2月18日]

稀に見る傑作「掃除婦のための手引き書」の終盤あたりを読んでいるときに流しました。本書の表紙とも共通する色っぽいジャケがいい。流れる曲はハズレのない定番。都会的な演奏。

2021年2月18日

読書状況 聴き終わった [2021年2月18日]

17年にわたる男と女の腐れ縁の物語です。前半で男が渡世を語り、後半では女が渡世を語ります。渡世はキーワードであり、躍進する中国社会から取り残されて生きる生き様と重なります。男はダメンズで、女は男らしいくらいの気っぷの良さで、名シーンがいっぱいありました。この先も二人の縁は切れないのでしょうね。一人一人の人生は翻弄されるけど、悠久の時は何があっても着実に流れていく。中国映画は、一つの作品の中にミクロとマクロの対極の世界を並べて表現する稀有な才能があり、そこに魅力を感じます。

2021年2月16日

読書状況 観終わった [2021年2月16日]

(映画のお話) 芳根京子さんが演じる環菜の境遇が重い。表に出ない深い心の傷を熱演しています。北川景子さんは、ロングでもショートでも、洋服も和服も完璧に美しい。シナリオも良かった。でも、TVの2時間ドラマでいいんじゃないというチープな作りです。環菜のお母さんは語られていない心の闇があるでしょう。窪塚洋介の夫にも裏の顔がありそう。洋ドラなら、そこはシーズン2ですね。エンディング曲は良かったけど、東京の景色では映像が単調。後日談とかストーリー性のある映像が流れて欲しかった。

2021年2月16日

読書状況 聴き終わった [2021年2月15日]

優しい息子や娘たちに囲まれて愛する妻とダンスする。今日はガーデンパーティスタイルの金婚式だ。こんな恵まれた環境で人生の最終ステージを過ごせる男は世にどれほどいるのだろう。少し早くに先だった妻は白い犬に姿を変えて最後の日まで寄り添ってくれる。作者の夢が詰まったスピチュアルメルヘンでした。

2021年2月15日

読書状況 観終わった [2021年2月15日]

大胆で包括的な民族浄化が中国で進められています。先ずはチベット、そして、ウィグルです。宗教を否定し、髭を認めず、言語を奪う。民族のアイデンティティを収奪します。拷問や性的虐待、洗脳など強制収容所の実態は酸鼻を極めます。「天網」や携帯を駆使した監視システム下で生活する息苦しさ。ウィグルに目をつぶって、ジェンダーや人権を問題にしているのが滑稽なくらいです。中国の圧倒的なパワーのもと、国際社会の無力さが辛い。

2021年2月14日

読書状況 読み終わった [2021年2月14日]

小説家になったさくらの息子と彼の初恋の人との再会を軸に寅さんの過去作を振り返る作りです。再会の中に心を動かされるドラマはありません。それでも、一つの作品になったのは、もう一度寅さんを見たいというファンの熱い想いと木下監督の職人芸との共同作業の賜物でしょう。ただ、吉岡秀隆の目つきと後藤久美子の日本語使いは違和感を感じて、最後まで気になりました。岸恵子さんのパリ住まいは長いけど日本語は流暢でしたよね。

2021年2月14日

読書状況 観終わった [2021年2月14日]

絵が綺麗。西遊記や聊斎志異にあるような怪異譚でありながら、紛れもない和の世界です。狼に育てられた男の子は立派な人間を目指して修行中。出会った記憶喪失の女の子の家を探して一緒に旅をすることになります。第12話「空ゆく雲」にはセリフがありません。2人は広々とした草むらを歩き、見上げれば行く雲があります。残る紙数も少なくなり、別れの予感に切なくなりました。いつまでも、旅を続けていたい、気のあった2人なのに。会者定離ですか。

2021年2月12日

読書状況 読み終わった [2021年2月12日]

「平場の月」と同じ、中年の純愛がテーマです。でも、こっちは不倫、しかも吉永小百合さん演じる多江さんの自制のおかげでの純愛です。和服姿の吉永さんがお美しい。でも、男に都合の良いお話でした。仕事ひと筋で家事は妻に任せっぱなし、定年を控えたら家庭を捨て思うように生きたいという渡哲也は中二かとツッコミました。なんの非もない佐藤友美さん演じる妻が可哀想でした。ただ、京都や奈良、吉野の景色は素晴らしい。早くコロナが収束してくれと祈るばかりです。

2021年2月12日

読書状況 観終わった [2021年2月12日]

挿絵入り「サロメ」と出会った時の衝撃が蘇りました。モノトーンの絵が発する妖しい色気と退廃美が部屋の空気まで変えてしまうほどで、十代半ばの心臓は素手で掴まれたような息苦しさを覚えました。ビアズリーとワイルドの関係を姉メイベルの視点で語っていると読んでいたら、どんどんメイベルの存在が大きくなり、狂気まで宿ってきます。性行為こそありませんが、オーブリーを独占したいと願うメイベルの禁断の愛の物語ですね。ビクトリア朝末期の空気感も伝わり、原田さんが新境地を成功裡に描かれたことを嬉しく思います。

2021年2月11日

読書状況 読み終わった [2021年2月11日]

名作ですね。中流家庭の娘ディーンと石油成金の息子バットは美男美女カップルです。高校の廊下を2人が腕を組んで歩く場面は、恋する乙女そのもの。ナタリー・ウッドがキラキラして美しい。でも、ディーンの母親とバットの父親の価値観を押し付ける過干渉の結果、破局を迎えてしまいます。バットの放縦な姉がパーティの席で乱れる場面で、バットに自分の思うように生きないと後悔するよと予言していました。彼女が毒づいているのはビクトリアニズムですね。ディーンは失恋の苦しみから精神病院に入り、2年半の療養の後、バットに会いに行きます。この場面で、ワーズワースの詩が活きてきます。(高校の時、この詩の意味を問われて答えられなかったのです) 詩の意味がわかった彼女は心からの笑顔と共に去っていきます。

2021年2月10日

読書状況 観終わった [2021年2月10日]

五代将軍綱吉の大奥が舞台。大手(東映)初のピンク映画とはどんなものかと鑑賞。綱吉は大奥女中や幕閣に理不尽で非道な性的欲求を繰り返すが、それは人間不信に陥った将軍が誠の愛を求めてのことだという物語。真面目か!とツッコミたくなります。ハーレムや後宮のようなスケール感は出せなくても、初めてのポルノはおおらかでネアカに作って欲しかった。

2021年2月9日

読書状況 観終わった [2021年2月9日]

スコットランドは広々した景色ですね。血縁の絆が強そうな土地柄なのに若公爵がかわいそうでした。トムは交際期間が10年もあったのに今さら往生際が悪いし、ハンナも花婿になんの罪もないのに式場での裏切りは身勝手です。間違いなく、損害賠償を支払うハメになるでしょう。でも、固いことは忘れて、明るく軽い、能天気なラブコメです。

2021年2月8日

読書状況 観終わった [2021年2月8日]

白川郷に金山があったなんて!虚実の境目がわかりませんが、とにかく楽しい時代活劇。本願寺崩れの武闘派僧や比叡山のアサシンとか奇想の敵役が跋扈し、下巻では若き柳生宗矩も登場するなどサービス満点です。私的には佐々政成の冬の立山連峰縦走シーンを描いてくれて嬉しい。一説には当時の佐々は70余歳。あまりに超人的な雪山行です。登場人物が多いので巻頭とかに略記があったら親切でした。

2021年2月8日

読書状況 読み終わった [2021年2月8日]
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