フィデルホテルの新社長が、経営難のホテルをたて直すためにとった策とは、なんと従業員による総選挙!物語にはとにかくたくさんの人物が登場するが、それぞれのキャラクターが個性的なので混乱はなかった。従業員にはみな自負があり、希望して就いた職種だからこそ、選挙までのアピールと空気読みに全力を傾ける。しかし結果は各人にとって意外なものだった。自分のことをよく理解しているのは案外他人なのかもしれない。思いこみを捨てて周囲の意見を聞いてみるのも、自分自身の打開策になるのかも。後半、登場人物たちが新たな環境で悪戦苦闘する様子に、フィデルホテルの明るい未来が見えた気がした。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
日本作家か行
- 感想投稿日 : 2022年10月9日
- 読了日 : 2022年10月9日
- 本棚登録日 : 2022年10月9日
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