マークスの山(上) (講談社文庫)

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本棚登録 : 3065
レビュー : 307
著者 :
yumecoさん 日本作家た行   読み終わった 

書棚整理の途中に見つけ、一気に読みました。
おかげで片づけは中途半端のまま。
さて、なぜこれほどのめりこんだかというと、
昭和の終わりから平成の初めにかけての
懐かしいにおいに引き寄せられたからです。
まだ携帯電話も防犯カメラも一般化していない時代。
公衆電話にテレフォンカードを差し込み、
大きく膨らんだ手帳を開いてメモを取り、
コンビニからファクスを送る。
あと、張り込み中に一杯ひっかけたりもして。
刑事のアナログ的泥臭さがものすごくかっこいいんです。
地を這う人間たちの息遣いが重苦しくなりました。
若い人たちにとっては古典的な感覚かもしれないけれど、
合田と同年代の私にとってはつい昨日見た夢のよう。

警察側の精緻で冷徹な感じを受ける描写とは対照的に、
「若い男」の目から見た世界は、きわめて感覚的です。
この正反対の二者が対峙する時がいつになるのか、
読者は今か今かと待ち望んでいるのですが…

帯には「警察小説の金字塔 全面改稿」とあります。
ならば改稿前の物語とはかなり違っているのでしょうか。
ぜひ前の物語も読んでみたいものです。

レビュー投稿日
2016年5月27日
読了日
2016年5月27日
本棚登録日
2016年5月27日
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