大連旅行前の予習として選んだ一冊。
大連で生まれ育った著者の随想と、詳細な調査により語られる史実が、美しい日本語で綴られている。戦前の風景など見たこともないのに、まるで実感しているかのように感じられるのは、著者の筆力のためだろう。
前半は学生時代の思い出、後半は戦中戦後の文学者としての活動が描かれる。中でも興味深いのは、歴史上に名を残している要人と身近に接していたことだ。
すでに故人となられた著者が見ていた風景が、まるで目の前に広がるかのようだった。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
地理・歴史・文化
- 感想投稿日 : 2017年5月26日
- 読了日 : 2017年5月26日
- 本棚登録日 : 2017年5月26日
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