ラブソングに飽きたら (幻冬舎文庫)

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レビュー : 24
na2ko3さん  未設定  読み終わった 

とくに好きだったのは、「雨宿りの歌」「1996年のヒッピー」「ふたりのものは、みんな燃やして」の三作。

「雨宿りの歌」
主人公の受けた傷がものすごい現実味で迫ってきて、実際の自分の経験かと錯覚しそうになった。あさのあつこさんの小説を読むのは中学生以来だったけど、物語と思えない、すべて「自分のこと」になる感じを昔と同じように味わえて嬉しかった。他の小説もまた読みたい。

「1996年のヒッピー」
認められたい、評価されたい欲求であふれてるのに、土俵に上がる自信はない。
だから特別な人に認められてる自分は特別、という理論にすがりつく。
振り返ると恥ずかしい思いあがりかもしれないけど、そんな時期のかけがえのなさはほんものだと思うので、丸ごと認めて大切にできたらいいなと、これまた自分のこととごっちゃになりつつ感じた。

「ふたりのものは、みんな燃やして」
なんとなく薄もやのかかったような世界。
国も時代も分からないまま、描かれているのはほんの一場面ずつ。
状況が変わったり、問題が解決したりとかはないけど、それでもレネやイヴァン、メルヴィン寮の女の子たち、ムーアがそれぞれに生きてるっていうのを目撃しただけで、救われた気持ちになった。
不思議な感覚。

レビュー投稿日
2015年7月16日
読了日
2015年7月14日
本棚登録日
2015年7月14日
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