いや、これはとても面白いのだけれど、なんていうか「自分で書いたの?」と聞きたくなる内容だった。タレント本にそういうものを求める私が浅はかなのかもしれないが。なんというか、端々に出てくる感情表現などが、やたらオーバーで自分の感性に酔っていて、う~ん、これ、自分で自分のことを表現するときには書かないのでは?と思った。どちらかと言うと、百恵ちゃんを神聖視していたり、キャラクターを創造しようとしている人が行う表現のような……
しかし、とても興味深い部分もいっぱいあって、私はぐいぐい読んでしまった。まずその運命の特殊さ。出生から芸能界に入り、どんどん糸が複雑に絡まりあって、その中から一人の男を見つけるドラマチックさ。フィクションのような内容である。私の年齢のときにはもう全てを終えて結婚していたかと思うと、私の人生の薄さに眩暈がしてくる。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
日本小説
- 感想投稿日 : 2015年8月12日
- 読了日 : 2015年8月10日
- 本棚登録日 : 2015年8月4日
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