たまには黒人文学を、と思ったけれど、黒人+女性という蔑視のなかの蔑視を描いたものには、正直胸焼け感がある。この本は、わたしはこんなに辛かった、と悲劇的に差別の現状を嘆くのではなく、二重差別のなかでいかに生きていくかというポジティブな面に目を向けたものだったので、その点が新しく感じられて最後まで楽しく読めた。黒人女性、さらにレズビアンというセンシティブな問題を扱っていながらも、全体を通じて力強い印象。かなり苛酷な内容含んでいて、こんなことが、と息を呑む場面もあった。翻訳の面でちらほらよく分からないところがあった気がした。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
海外小説
- 感想投稿日 : 2013年3月21日
- 読了日 : 2013年3月14日
- 本棚登録日 : 2013年3月14日
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