日曜日の夕方、リビングでくつろぐ高校教師の父親の前に、浮かない顔の娘(高3)が現れる。浮かない顔の原因は、翌日に控えた漢文のテスト。実はこの娘、漢文が大キライなのだ!
娘のピンチに、高校の国語教師である父親は、一肌脱ぐことに。なんと、漢文の極意を一晩で伝授しようというのだ。
かくして、父親による漢文教室のはじまり、はじまり…
最近ちょっとM先生の影響で、漢文おもしろいなぁ~と思い始めて、読んでみることにしました。そういえば、高校のとき古典と漢文はちょっと得意だったなぁ~、これでも。
高校生にわかりやすくといっても、そこは現役受験生にってことだから、ふむふむと思いつつ、ややもすると、すーっと抜けていく部分もありましたが、文例がおもしろく、またリズムがよいので、声に出しながら楽しく読みました。
そうか…漢字が入るまでは、日本人は表記の方法をもたなかったのか。改めて考えるとこれはすごいことで、だって、話し言葉しかないってことだから。自分たちで文字を考えるのでなく、漢字を利用してちゃっかり自分達向けに使いやすくしようとしたのが、訓読みや訓読だと思うと、日本人って、なんてしたたかというか、すごいというか…
漢文の読みももちろん、出典も気になるところです。高校のときみたいに、先生に話してもらうのが一番楽しそうなんだけどと、ちょっと子ども達がうらやましい。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
新書
- 感想投稿日 : 2010年6月1日
- 読了日 : 2010年6月1日
- 本棚登録日 : 2010年6月1日
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