中年女が6人集まり、お互い、「エミリー」とか「マルグリッド」とかハンドルネームでよびあい、5千円のランチを食い、1500円の紅茶を飲みながら、少女時代に好きだったマンガ『青い瞳のジャンヌ』の同人活動をやっている。表面的には、まあ、中年腐女子の話だが、作者は登場人物をかなりいじめ抜く。6人それぞれの内実は、DVの夫がいたり、借金まみれのサギ女だったり、ニートの49歳女だったりして、あこがれのマンガの世界との乖離がはげしい。こういうのは女の観察力描写力はすごい、男はかなわんと思うが、地に足のついたささいな描写からややこしい人間関係などが暴露され、進展し、えぐいなあと思ってるウチに人が次々と死んでいく。救いがないといえばないのだけれど、加虐趣味はみたせる。「闇金ウシジマくん」とかが好きな人なら、面白く読めるんじゃないかなあ。麻野はこの人の他の本も読みたくなった。""
読書状況:未設定
公開設定:公開
カテゴリ:
本・雑誌
- 感想投稿日 : 2018年11月6日
- 本棚登録日 : 2018年11月6日
みんなの感想をみる