妖怪と小説家 (富士見L文庫)

3.78
  • (9)
  • (6)
  • (4)
  • (2)
  • (2)
本棚登録 : 101
レビュー : 11
著者 :
制作 : けーしん 
nakagawaさん  未設定  読み終わった 

括ればライト文芸にあたる作品らしく、サクサク読めて楽しい。太宰は、私が珍しくも全作品読んでいる作家で、その彼が主人公というのもまた楽しい。だぜって言ってるー。
中原も谷崎も、他の人達もこのうえなく魅力的でした。

エピソードもどれも楽しくて、鯰はやはり派手で面白いし、地味ながら眉唾……のもとっても好きです。

でも、ライトな読み口=薄い内容ではないんだなってつくづく感じてしまう終盤でした。
思えば昔によか魔女を読んだ時も、読んでいる時間の軽やかさと後に残るものの重さの、ともにあることに驚いたのだった。
爽快と言えば言える登場人物達の想いに、それでも確かに苦々しさが含まれている。モデルである人達を重ねてしまうからなのか、作家自身のなかに隠されているものなのか。両方なのかな。
あんまりこんなこと言っていると中原あたりにいろいろ突かれそうなんですけど……。

この作品はなにげなく、ふと「野梨原さんの本を読みたいな」と思って買ったのですが、なんの運命だったかと思うほど今の自分にぴったりくる本でした。
大切な一冊が増えました。

レビュー投稿日
2016年1月4日
読了日
2016年1月4日
本棚登録日
2016年1月4日
1
ツイートする
このエントリーをはてなブックマークに追加

『妖怪と小説家 (富士見L文庫)』のレビューをもっとみる

『妖怪と小説家 (富士見L文庫)』のレビューへのコメント

まだコメントはありません。

コメントをする場合は、ログインしてください。

いいね!してくれた人

ツイートする