「モード性格」論―心理学のかしこい使い方

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レビュー : 6
nakahisaさん  未設定  未設定

者は、「性格は見方の問題」と主張する。性格の「時間を経ても性格は変わらない」「状況が変わっても性格は変わらない」は、測定にバイアスが懸かっているのであり、これまでの心理学における測定方法に、そもそもバイアスがかかっているのだという。例えば、心理テストも、被試験者が、試験を受ける環境の影響を受ける場合もあるし、試験をする側についてもバイアスが懸かる。そもそも「性格という固定的なものがある」という認識があるため、試験者と被試験者にバイアスがかかるのだという。
 確かに、人間は家庭や会社、友人等との関係において、多少なりとも表出される対応の仕方が違うのは確かだ。これは二重人格とは違う。二重人格は、アイデンティティが喪失している状況。状況に応じて対応の仕方が変わるのは多面性格。殆どの人間に表れる減少だ。
 人の性格は、遺伝や環境が相互に作用して形成されるのものであり、非常に複雑だ。だから親を恨んではならないし、環境を恨むこともできない。そうした影響を受け、自分が主体的に考えていくことが重要だと説く。例えば、どんなに自分がつらい立場にあろうとも、それをどう感じるかは自分次第。状況に応じて性格を柔軟にしていこうということだ。
 血液型も関係ない。血液型と性格の関係性はない。そういうレッテル貼りにより、固定観念ができあがっているだけだ。
 著者は「モード性格」を主張する。状況に合わせて対応の仕方を変えていけということだ。その方が楽だし、そもそもステレオタイプ的な性格判断では、自分がつぶれてしまう可能性だってある。
 自分の性格を見直そうだとか、いまから変えるのは恥ずかしいとか考えるが、人は状況によって性格を変えるものだし、それは当たり前のこと、と思えばよい。人生にはどんな方法でも週末点(死)に至る。いろんな道があってもいい。
 とても気が楽になる本だった。

レビュー投稿日
2009年10月11日
本棚登録日
2009年10月11日
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