道元入門 生の充実を求めるために (講談社現代新書)

  • 講談社 (1970年2月16日発売)
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本棚登録 : 73
感想 : 6
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(2016.12.08読了)(2005.06.15購入)(1980.01.15・第16刷)
道元の思想の入門書なのですが、途中から文章を読んでも上滑りして、意味を読み取れなくなってしまいました。お手上げです。実際に座禅を体験してみないと、何もわからないよ、と言っているみたいなので、座禅に取り組んでない僕にはわからないのは当たり前ということになります。

【目次】
まえがき
第一部 古仏道元の生涯
(1)乱世の孤児
(2)腐敗した山門を見かぎる
(3)台所係の老僧が教えたもの
(4)心身脱落の悟り
(5)広く座禅をすすめる
(6)出家至上主義への傾斜
第二部 道元の言葉と思想
1 唯仏与仏 -仏だけが仏法を悟る-
(1)体験と思索から
(2)仏の立場
2 純一の仏法 -釈尊に直結する禅-
(1)真の仏法をはじめて日本に
(2)釈尊に直結する道
(3)教外別伝の否定
3 只管打坐 -ただ座る-
(1)悟りの妙術
(2)心身脱落の境地
(3)心を捨てて身体で学ぶ
4 本証妙修 -悟りを汚さない修行-
(1)修行と悟りはひとつのもの
(2)けがれのない修証
(3)「機」の仏法
5 現成公案 -悟りの世界そのもの-
(1)ものになること
(2)主客未分以前の自己
(3)花は惜しまれて散る
参考文献
永平道元略年譜

●本来本仏性(22頁)
人間本来仏性そのものであり、そのままで真実の自己である
●座禅の実践(139頁)
何とかして、直接に正師の門を叩いて、座禅の実践にみずから親しまれることをお願いしたい。そうでなければ、道元の思想そのものも、また、本当に会得できないからです。座禅を忘れた道元禅の解説など、およそナンセンスです。
●迷いと悟り(211頁)
自己から世界を見るのが迷いで、世界から自己を見るのが悟りなのです。

☆関連図書(既読)
「道元『正法眼蔵』」ひろさちや著、NHK出版、2016.11.01
「「正法眼蔵」を読む」秋月龍珉著、PHP文庫、1985.11.15
(2016年12月9日・記)
内容紹介(amazon)
(本の表紙より)
人は何によって生きればいいのか。自分とはいかなるもので、悟りとは、禅とは、修行とはどういうことなのか。道元はこうした疑問に正面から取りくんだ宗教史上に屹立する大思想家である。この偉大なる覚者の凝縮された珠玉の言葉を軸に、生涯と思想を的確に解説した本書は、道元思想への絶好の手引書である。
(本の表紙中袖より)
〈生の充実を求めるひとに〉 父母も兄弟姉妹も、師も友も、夫も妻も、恋人も、そして神や仏でさえも、頼りにならない。自分以外のものを信ずるほど、はかないことはないのです。結局、人生は孤独です。社会であれ、他人であれ、ひっきょう外に向かって忿懣をぶちまけて、それですんでいる間はいいのですが、やがてその眼が内に向けられて、肝心のこの自己がいちばん頼りにならないと分ったとき、人はどうすればいいのでしょうか。そうしたうちの幾人かは道元の名を聞き、宗教哲学の古典『正法眼蔵』を読もうと思い立つでしょう。本書は、そうした「本当の自己」を求める多くの人々に読んでほしいのです。――著者のことば
(本の裏表紙より)
求道の姿勢を描き出す感銘の一書
いま読んでいる秋月龍みん氏の『道元入門』は素晴しい。「正法眼蔵」を理解していく踏み台として、まことに適切な書だと思う。禅宗だとか、曹洞宗だとかでなく、仏法の正伝ということに、道元禅師がどれほど徹底して正法眼蔵を説かれたか。この眼目を見事におさえて解説され秋月氏の筆には快い精気が感じられる。――中外日報・編集手帖から

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 思想
感想投稿日 : 2016年12月9日
読了日 : 2016年12月8日
本棚登録日 : 2016年12月5日

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