この人この世界 2007年2ー3月 (NHK知るを楽しむ/月)

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(2007.04.09読了)(2007.01.25購入)
「アンコール遺跡」石澤良昭著、NHK知るを楽しむ、

カンボジアのアンコール遺跡に出会って、魅せられてしまい、それ以来アンコール遺跡の研究一筋の著者によるアンコール遺跡の魅力の解説。
NHK教育テレビのテキストとして書かれたので、石澤さんのこれまでの仕事の集大成になっており、一般向けなのでわかりやすくなっています。
カンボジアに平和が訪れ内戦中荒れ果てていたアンコール遺跡の修復が行えるようになり、カンボジア人の専門家の育成を兼ねた発掘によって謎が少しずつ解き明かされてゆく様子が分かります。

●アンコール遺跡との出会い(11頁)
大学卒業のとき、予備知識もなくアンコール遺跡とじかに向き合い、圧倒され魅了され打ちのめされました。それが私の人生を決め、一からカンボジア史について、クメール文明について、そしてアンコール遺跡について学びだしたのです。(1961年)
●世界4番目の大都市(21頁)
アンコールとは「都市」を意味するサンスクリット語「ナガラ」がクメール語化した名称です。現在のアンコール地方は見渡す限りの森林と田園地帯になっていますが、アンコール朝時代にはその名のとおり、ここは世界でも有数の一大都城でした。
西暦1000年頃の人口試算では、最も人口が多い都市は、スペインのコルドバ、次いで北宋の首都・開封、三番目は、トルコのコンスタンチノープル、4番目がアンコール都城、5番目は日本の京都、です。
●アンコール・ワット(32頁)
アンコール・ワットを建立したのは、アンコール朝第18代目の王、スールヤヴァルマン(「太陽王」)二世です。(1113年~50年ごろ)
アンコール・ワットは「クメール版ヒンドゥー教」の寺院です。
●アンコール・トム(66頁)
アンコール・トムは、環濠と城壁に囲まれた中に中小の寺院・王宮その他様々な建造物を含んだ、時のアンコール朝の首都なのです。
アンコール・トムには、10~12世紀の3世紀に渡る建造物が混在している。
●アンコール・ワットを訪れた日本人(108頁)
1632年、平戸の松浦藩の森本右近太夫は、商戦に乗ってカンボジアに渡り、アンコール・ワットに参詣した。アンコール・ワットに森本右近太夫の墨書が残っています。
水戸に「祇園精舎」と題する絵図面が残されていますが、これは、アンコール・ワットを描いたものといわれます。

☆アンコールについての本(既読)
「アンコール文明論」宗谷真爾著、紀伊國屋新書、1969.09.30
「アンコール・ワット」ブリュノ・ダジャンス著・中島節子訳、創元社、1995.06.20
「アンコール・王たちの物語」石澤良昭著、NHKブックス、2005.07.30

著者 石澤 良昭
1937年 北海道生まれ
上智大学外国語学部フランス語学科卒業
専攻:東南アジア史
1982年 上智大学教授
(2007年4月22日・記)

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: アジア情勢
感想投稿日 : 2007年6月15日
読了日 : 2007年4月9日
本棚登録日 : 2007年4月9日

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