(2015.02.07読了)(2014.12.26購入)
「茶の本」を読んだのは1968年です。47年前。ということで、内容を覚えていません。
この解説書を読んで、結構興味深い本だなと思います。
「天心は、茶には日本文化および伝統的な東洋文明の精神が凝縮されていると考え、茶の歴史や、その背景にある哲学、茶が生み出した芸術や美意識などさまざまなテーマを通して、日本文化および伝統的東洋文明の根底に流れる世界観がどのようなものであるかを説いています。」(4頁)
「『茶の本』は、近代欧米の物質主義的文化に対して、東洋の伝統的な精神文化の奥義を説きつくす、天心の文明思想のエッセンスを示す一冊です。」(5頁)
◆本の内容(8頁~11頁)
第一章 茶碗に満ちる人の心
(茶という文化がもつ全体的な意義)
第二章 茶の流派
(茶の発展の歴史)
第三章 道教と禅
(茶道の背景にある哲学、老荘思想、道教、禅、不完全性の美学)
第四章 茶室
(茶道の哲学を具現化した空間、すきや)
第五章 芸術鑑賞
(芸術作品と鑑賞者の関係)
第六章 花
(茶道から派生した生け花、自然との共生)
第七章 茶人たち
(茶人の死生観)
【目次】
【はじめに】百年前に自然との共生を説いた先見の書
第1回 茶碗に満ちる人の心
第2回 源泉としての老荘と禅
第3回 琴には琴の歌を歌わせよ
第4回 花、そして茶人の死
☆関連図書(既読)
「茶の本」岡倉覚三著・村岡博訳、岩波文庫、1929.03.10
「宝石の声なる人に」岡倉覚三・プリヤンバダ・デーヴィー著、平凡社、1982.10.15
「日本美術史」岡倉天心著、平凡社ライブラリー、2001.01.10
「岡倉天心」大岡信著、朝日新聞社、1975.10.15
「千利休 新版」桑田忠親著、角川文庫、1955.08.20
「千利休 無言の前衛」赤瀬川原平著、岩波新書、1990.01.22
「利休にたずねよ」山本兼一著、PHP文芸文庫、2010.10.29
(2015年2月8日・記)
内容紹介(amazon)
茶――美しくも愚かしいもの
岡倉天心が英語で書き、アメリカで1906年に出版した日本文化論の古典『茶の本』。本書で天心は茶を日本文化の中心に据え、美術や建築・宗教、そして日常生活の隅々にまで茶の思想が浸透していると説いた。波乱に満ちた天心の生涯も概観しつつ、『茶の本』を現代的に読み解く。
- 感想投稿日 : 2015年2月8日
- 読了日 : 2015年2月7日
- 本棚登録日 : 2015年2月5日
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