彩花がおしえてくれた幸福

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本棚登録 : 32
感想 : 7
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(2015.08.11読了)(2015.08.07借入)
著者は、1997年の神戸児童連続殺傷事件で殺害された山下彩花さんの母親です。
娘さんのことや娘さんの死をきっかけに考えた「生と死」について書いた著作が二冊ありますが、この本は、その後について書いたエッセイです。
彩花さんを偲んで小学校に植えられた桜のこと、自分の乳癌のこと、夫の脚の骨折のこと、息子さんのこと、犯罪で子供をなくした方々の会のこと、等が記してあります。
少年Aの両親とも何度かあっているとのことです。
積極的に、社会に関わって生きている様子がわかります。

【目次】
まえがき―未来のために
彩花桜
出会い
しあわせ
仕事
告知
手術、そして「童話」
アメリカで学んだ「心のハグ」
『鉄道員(ぽっぽや)』
同じ痛みを抱えて
祈り
マザーズ・ドリーム

息子
妙なる法則
生きていくということ
人生の先達たちと
もうひとつの家族の物語  東晋平

●決してわからない(37頁)
私に必死で寄り添ってくれようとする意味の「山下さんの気持ちは決してわからないけど」という言葉が、私には一番ありがたいものでした。
●賠償金(148頁)
現実問題として、多額の賠償金を払い続けていくということをまっとうしようとすれば、大変な苦痛を背負い続けることになるでしょう。そのことで、加害者側に万分の一でも痛みを共有し続けてもらいたいというのが、遺族の思いです。罰を与えるとか、復讐するとかではなく、こちらが死ぬまで背負うものの重さを、少しでも知ってもらいたいということなのです。

☆関連図書(既読)
「彩花へ―「生きる力」をありがとう」山下京子著、河出書房新社、1998.01.02
「彩花へ、ふたたび―あなたがいてくれるから」山下京子著、河出書房新社、1998.12.25
「「少年A」この子を生んで……」「少年A]の父母著、文芸春秋、1999.04.10
「淳」土師守著、新潮文庫、2002.06.01
「犯罪被害者の声が聞こえますか」東大作著、新潮文庫、2008.04.01
「なぜ君は絶望と闘えたのか」門田隆将著、新潮文庫、2010.09.01
「天国からのラブレター」本村洋・本村弥生著、新潮文庫、2007.01.01
(2015年8月15日・記)
(「MARC」データベースより)amazon
「酒鬼薔薇事件」で娘を亡くし、その後、乳ガンを発病。母として多くのものを失いつつも、なおそこにある「幸せ」とは? 被害者の兄の軌跡を追った東晋平のエッセイも併録。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 事件・事故・災害
感想投稿日 : 2015年8月15日
読了日 : 2015年8月11日
本棚登録日 : 2015年8月10日

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