ガルシアへの手紙

  • 総合法令出版 (2001年4月1日発売)
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本棚登録 : 371
感想 : 66
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(2009.01.20読了)
日経・夕刊、水曜日の「読書日記」で紹介されていたので、図書館から借り出して読んでみました。自己啓発書ということでしょうか。
Amazonで検索してみると、分類・アメリカ史で4位になっていました。1位から3位は、チェ・ゲバラ関連の書籍です。
題名からは何の本なのか分からない、読んでみてもどうしてこの本が、と思ってしまうのですが。読解力が足りないのでしょうか?

全体で110頁ほどある本の内「ガルシアへの手紙」の訳文は、14頁ほどにしかすぎません。残りは解説です。
「アメリカとスペインとの間で、キューバを巡って戦争が起きた時、合衆国は、どうしても、すぐに反乱軍のリーダーと連絡を取らなくてはならなかった。そのリーダーの名はガルシアという。」(8頁)
ガルシア将軍への手紙を届ける役割を頼まれたのは、ローワンという名の男だった。
ローワンは、マッキンレー大統領からガルシアへの手紙を黙って受け取り、「ガルシアはどこにいるのですか」とも聞かず、どうやって行ったらいいかも聞かず、ちゃんと渡して帰ってきた。
「ガルシアへの手紙を頼まれたなら、その信書を静かに受け取り、バカな質問をせず、ガルシアへ手紙を届けることに全力を尽くす人は、決して仕事をクビになることはないし、賃金の値上げを求めてあれこれ画策することも必要でない。」(19頁)

あれこれ苦情ばかり言って、なにも一生懸命やろうとしない人より、頼まれたら、あれこれ自分で工夫してやり遂げる人が求められている、ということを言いたいようです。
もっともなことです。
「ガルシアへの手紙」が書かれたのは、1899年2月22日ということです。1913年の時点で、4千万部印刷されたそうですので、大変なベストセラーです。そしていまでも売れているとは、大変なことです。
日露戦争の時、前線のロシア兵全員が「ガルシアへの手紙」のロシア語版を持たされていたそうです。(23頁)
(2009年1月22日・記)

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: アメリカ
感想投稿日 : 2009年4月1日
読了日 : 2009年1月20日
本棚登録日 : 2009年1月20日

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