ポアロのクリスマス (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)

  • 早川書房 (2003年11月11日発売)
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偏屈な老富豪シメオン・リーが、クリスマスに自分の子供たち全員を家に集めます。

クリスマスは、平和、善意といった精神が人々の心にいきわたっており、楽しい気分の季節です。しかし、ポアロは“クリスマスには死体がよく似合う(p471)”といった不穏な意味を含んだ意見を述べています。

そして実際、クリスマス・イヴにシメオン・リーが殺害されてしまいます。ドアには鍵がかかっており、窓から人の入れる隙間はない、おそろしい格闘のあとが残っている部屋で、血まみれになって殺されていました。冒頭にあるように、「もっと血にまみれた、思いきり兇暴な殺人」です。

血の赤など、クリスマス要素のある物語ですが、シメオン・リーの子供たちにとっては、ちっともいいクリスマスではありません。いつか家族たちで、いいクリスマスを迎えてほしいです。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 海外ミステリ
感想投稿日 : 2017年9月27日
読了日 : 2017年9月27日
本棚登録日 : 2017年9月23日

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