誰もが知っている『忠臣蔵』を、
大石内蔵助という1人の家老の生涯を、
とても丁寧に、
最後の最後まで丁寧に描かれた作品でした。
起こることが分かっているのに、
凄く興味深く読み進めていました。
そして、
なんて深く、なんて綺麗に、
なんて素晴らしく描かれているんだろうと、
著者の伊集院静さんに、感動しました。
***ネタバレ***
討ち入りをはたし、
内蔵助をはじめとする赤穂義士たちが、
切腹すると分かっているのに、
いや、分かっているからか、
切腹の日の早朝、
内蔵助と家臣の吉田忠左衛門が、
預けられていた細川家の屋敷の庭で、
「ようやく、我らも赤穂へ帰ることができます」
「誠に、さようでございますな。我らの殿がお待ちになっておられる赤穂へ・・・・・」
と汐の香りを感じながら言葉を交わす場面、
そして、
別のお屋敷で内蔵助の嫡男・主税が、
切腹のため名を呼ばれ、
傍らに座していた堀部安兵衛が、
「主税殿、私もすぐに参ります故」
と微かに笑って声を掛ける場面、
大野九朗兵衛が、雪深い米沢で、
介錯なしで切腹したと知った場面は、
たまらず涙がでてきて、
余韻に残る、暫く忘れる事のできない、
印象深い場面となりました。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
未設定
- 感想投稿日 : 2021年11月11日
- 読了日 : 2021年11月10日
- 本棚登録日 : 2021年11月6日
みんなの感想をみる