朱里と伊吹の出生の秘密が気になりながら読んでいた。途中から大体の予想はついていたけれど、それでも、座長が真実を語り始めると、読んでいる自分も覚悟を持って、ただただ夢中になっていました。そしてその事実は、想像していたよりも過酷な運命で、心が震えました。
過酷な運命を背負い、父と母に無視され生きてきて、事実を知った朱里と伊吹の気持ちが、辛いほど伝わってくる。でもそれ以上に、私は、誰にも知られてはいけないその秘密と鉢木座を背負って生きてきた座長の秀太が、どれだけの思いを抱えていたのだろうと思うと、凄く胸が痛みました。
最後は舞台に舞う雪のように真っ白な気持ちになり、その雪に、伊吹と鉢木座のこれからが、愛情いっぱいに包まれたものでありますようにと願い読み終えました。
余韻が覚めない、激しく夢中になった一冊でした。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2021年6月14日
- 読了日 : 2021年6月13日
- 本棚登録日 : 2021年4月6日
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