紅蓮の雪

著者 :
  • 集英社 (2021年2月5日発売)
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本棚登録 : 271
感想 : 49
5

朱里と伊吹の出生の秘密が気になりながら読んでいた。途中から大体の予想はついていたけれど、それでも、座長が真実を語り始めると、読んでいる自分も覚悟を持って、ただただ夢中になっていました。そしてその事実は、想像していたよりも過酷な運命で、心が震えました。
過酷な運命を背負い、父と母に無視され生きてきて、事実を知った朱里と伊吹の気持ちが、辛いほど伝わってくる。でもそれ以上に、私は、誰にも知られてはいけないその秘密と鉢木座を背負って生きてきた座長の秀太が、どれだけの思いを抱えていたのだろうと思うと、凄く胸が痛みました。
最後は舞台に舞う雪のように真っ白な気持ちになり、その雪に、伊吹と鉢木座のこれからが、愛情いっぱいに包まれたものでありますようにと願い読み終えました。
余韻が覚めない、激しく夢中になった一冊でした。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2021年6月14日
読了日 : 2021年6月13日
本棚登録日 : 2021年4月6日

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