ドレの神曲

  • 宝島社 (2009年12月14日発売)
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彼の描いた地獄・煉獄・天国が、後の芸術家たちに与えた影響はとても大きいらしい。こんなに具体的に書ききったのは、ダンテが初めてなんやって!

その500年後、ドレが挿絵を描ききったー!全部版画。星って全部でいくつあるのかわからないけど、その星の数より多いんじゃないか、というくらいの無数の線が、凹凸明暗を織りなして、ダンテの世界観を形にした。版画だから、多くの人の目に触れられたのがとってもすごいよね。

亡者も悪魔も怖いし、ベアトリーチェは眩しすぎる(絵が)。あの世を旅するダンテは、ちょこちょこ人間っぽい愚かなところを出して、ヴェルギリウス(あのめっちゃ有名な詩人の。世界史で出てくるやつね)に怒られている。キリスト教の世界観なんだけど、ギリシャ神話の神様も出てきて華やか。亡者が語るエピソードには、その時代の実話も含まれているらしい。現代と古典と神と人間が紡ぎあげた神曲。まさにルネサンスや!

愛と希望と信じる心で、ただ見たままを感じること。そうは言われても、やっぱり余計なこと考えちゃうよなー。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 芸術
感想投稿日 : 2014年4月26日
読了日 : 2014年4月25日
本棚登録日 : 2014年4月25日

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