こころと脳の対話 (新潮文庫)

  • 新潮社 (2011年6月26日発売)
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それぞれの分野の達人同士がレベルの高い会話を繰り広げるかと思いきや、前半で茂木健一郎が河合隼雄に降伏し、河合隼雄の独壇場。河合隼雄の話に対し、脳科学的な解説を茂木健一郎がいれているという程度。

全体として無意識の心について語られており、夢がなぜ意識と無関係なものを見るかなどについて語られている。個人的に最も印象に残ったのはシンクロニティについての箇所。私がこの本を読んだ上でのシンクロ二ティの解釈は「自分の無意識がその時に物凄く気にかけていること」であり、例えば楽器に関心があったとすると楽器のCMなどがこれまでより多く自分の前で流れてくるように感じてくる現象と似ている。

河合隼雄はその無意識による選別を意識して楽しむようにしていると言う。

現代人は意識に力を使いすぎている。(その事にすら気付いている人はいない)偶然の巡り合わせや無意識がもたらす出来事について気づき、それを行動に影響させることが人生を楽しくさせるかもしれない。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2015年12月31日
読了日 : 2015年12月31日
本棚登録日 : 2015年12月31日

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