うつヌケ うつトンネルを抜けた人たち 【電子書籍限定 フルカラーバージョン】 (角川書店単行本)

著者 :
  • KADOKAWA (2017年1月19日発売)
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本棚登録 : 323
感想 : 35
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2017/5/27読了。
一応僕もうつヌケの経験者ということになるわけだが、何でうつになったのか、何でそこから帰ってこられたのか、実はよく分からない。両方とも、色々な要素が複合的に重なっていて、何かが決定打になったのではないような気がするのだ。
本書はその様々な要素を割と広くカバーしているように思う。うつになる原因も、そこから抜け出す道筋も。思い当たることがいくつもあった。たぶんいま苦しんでいる人にも思い当たることが書かれているはずだ。
だからといって、こうすれば必ず治るというふうに言えないのがうつの厄介なところなのだが、本人が思ってもいなかった事柄が複合的にうまく組み合わさって、ひょんなことから治ることもあるとは言える。本書はその事例集として読める。
本書のエピソードや自分のケースを振り返って思うのは、うつは人生の病だなあ、ということ。もちろん神経伝達物質の病なんだけど、それが形になって現れるきっかけは、人や社会との関わりであることが多い。そこから救い出してくれるのも、多くの場合は人や社会だ(自分一人で這い上がれることはまずない)。人や社会との関わり方が時間と共に変わってゆくこと、それはつまり人生そのものと言ってよいと思うのだ。人が人生を生きる以上は常にそのリスクを誰もが抱えている病、そして人生を生きていれば常に治る希望を誰もが持てる病、それがうつだという気がする。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: コミック
感想投稿日 : 2017年5月28日
読了日 : 2017年5月27日
本棚登録日 : 2017年5月27日

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