春と修羅 (愛蔵版詩集シリーズ)

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レビュー : 27
著者 :
naonaoさん 詩集   いま読んでる 

 天性の詩人なのであろう。初めて銀河鉄道の夜を読んだ時、幻想的な長い詩を読んでいるように感じた。
 宮沢賢治の魂が蒼い宇宙の果てで、無数の星を抱きしめているかのようだった。
 私も本を読みながらオーロラのように輝く幾多の星々にそっと触れたような気がしたものだ。

 宮沢賢治はいつもそんな宇宙の果てにたった一人で佇んでいたのだろうか。彼はこううそぶく。

 「おれは一人の修羅なのだ。」

 季節は廻り、生き物の命が萌え始め、爛漫の春を迎えようと、一人孤独な修羅なのだ。
 実生活での孤独がそうさせたのであろうか。いや、それだけではあるまい。人生とは「百年の孤独」である。
 宮沢賢治の研ぎ澄まされた感性は、彼の魂を一人きりの宇宙から決して開放してはくれなかったのではないだろうか。

 人は皆、一人きりの修羅だ。そして永遠に宇宙を彷徨い続けるのだろう。
 
 

レビュー投稿日
2015年9月25日
本棚登録日
2015年9月18日
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