小説家の四季

著者 :
  • 岩波書店 (2016年2月24日発売)
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本棚登録 : 94
感想 : 9
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こんなにユーモアのある人だとは思わなかった。
予想以上に面白い。話が脱線していくのに気づいて軌道修正するところで次回へ続いて……という流ればかりなんだけど、逸れたエピソードが面白いからもどかしくはならない。で内容が無いようで有るから読み応えもあって不思議。
「上手いエッセイ」って、まあ作家への贔屓目を前提としても、作文・論文のお手本たる整った構成であるとか、取り上げるテーマへの指摘が的確とか、コメディアン的な話術(文章術?)があるとか、いろいろあると思うけど、佐藤正午さんはなんだろう、いわゆる天然ボケ的に抜けているとかズレているとかじゃなく、かといって笑いを取りに行っているわけでもなく……彼の感性でしか書けないなと思う。他エッセイ含めて著作を読んでみたい。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: エッセイ
感想投稿日 : 2018年3月24日
読了日 : -
本棚登録日 : 2018年3月18日

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