脳はすこぶる快楽主義 パテカトルの万脳薬

著者 :
  • 朝日新聞出版 (2020年10月7日発売)
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本棚登録 : 275
感想 : 18
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池谷裕二さんのTwitterをフォローしていますが、いろんな論文から面白そうな話題を紹介してくれます。
最新の情報に触れることができるので重宝していますが、いかんせん元の論文は英語なので詳細までは読みこなせません。
本書のように池谷さんの興味と視点を補って素人向けにかみ砕いて説明してくれると本当に助かります。

どの話題も好奇心をくすぐられます。
定量的な実験結果を元に科学的・心理学的な分析をしてくれているので納得感も高いです。

今回は脳との関連を感じにくい話題も多いような気がしましたが、ヒトとはこんな生き物という観点のエッセイです。

本書の雰囲気を少し紹介しますので、気になったらぜひ読んでみてください。

・人は美男美女が好きです。わざわざ「人は見かけで判断してはいけない」と言わなくてはいけない程です。美形が好まれることには生物学的な理由があるのです。

・想像力の高い人はウソつきが多く不誠実です。ヒトは、真実を知ることに快感を覚えます。

・「忘却」は脳機能の中でも不思議な現象。意識で制御できない。忘れようと努力しても忘れられない。

・ありとがう ござしまいた :最初と最後の文字が正しければ読むことができる。
・えれげてえ げぜえめせて :全ての文字をエの段にしても大概意味が通じる。

・ナロケソロ は英語を母国語にする人は TOKYO と読めるが、日本人は日本語の知識が邪魔して読めない。

・5回勝負のじゃんけん必勝法。最初はパー。あとは「グー、チョキ、パー」と順番に出せばよい。

・「DNA」と「ゲノム」と「遺伝子」の違いを説明できますか。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: *池谷裕二
感想投稿日 : 2020年11月28日
読了日 : 2020年11月28日
本棚登録日 : 2020年10月3日

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