親であるなら読んでいてもいいと思う。
どんなに必死に子育てをしていても、全ての子供が満足できるとは限らない。
どんなに愛情を注いでいると思い込んでいても子供に伝わっているとは限らない。
どんなに相手のためだと信じていてもただただ子供を傷つけているだけのこともある。
子育ての成功も失敗も答えはわからないけれど、
「私はこんなに一生懸命に頑張ってきたのに。」と云うのは、親のエゴであって子供には関係のないところにあるのかもしれない。
未熟な人間が人間を育てることは難しい。
被害者であれ加害者であれ…親が子を思う気持ちに差異はないのだと思う。
どちらか一方だけが辛いなんてない。
我が子を突如として失う哀しみ…
我が子が人を殺めてしまう哀しみ…
どちらも親には地獄。
何事もなく大人になった。それは奇跡なのかも知れない。
明日、我が子がそのどちらかにならないという確信は誰ももてないと思う。
ウチは大丈夫。それはおごりでしかない。
どんなに愛していてもその日がふいに訪れてしまうのではないかという暗い淵に立たされたような気がしてなりません。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2009年5月9日
- 読了日 : -
- 本棚登録日 : 2009年5月9日
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