元火葬技師の著者の火葬場での経験談。
ご遺体は実際どんな様子で焼かれているのかや、お骨あげの際のエピソード、業界の実状など。
炉内でのご遺体の様子について好奇心から読み始めた本だけど、綺麗なお骨に焼き上げるための技師さんの並々ならぬ労力や、副葬品によってお骨に色が付くこともあるなど、思っていた以上に興味深い内容だった。
なんとなく火葬場は近寄りがたいというか、あまり不必要に触れるべきでないセンシティブなイメージだった。
でも単にご遺体を焼くというだけでなく、残されたご遺族に寄り添ったお別れをお手伝いする、という下駄さんの仕事への姿勢を見ると、他のサービス業とマインドは変わらないんだな、と少し親しみを感じてしまう。
これから生きていく中できっと火葬場にお世話になる機会も増えるし、最後は自分もお世話になることを考えたら、読んでおいてよかったなと思える本だった。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
ルポ、エッセイ
- 感想投稿日 : 2023年12月9日
- 読了日 : 2023年12月9日
- 本棚登録日 : 2023年12月9日
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