積ん読チャレンジ(〜'17/06/11) 26/56
’16/12/13 了
今はもう潰れてしまった古本屋で10年ほど前に購入。
このチャレンジを良い機会に読んでみたが……
常軌を逸するレベルで面白くない。
冗長な婉曲表現の波状攻撃がただただ苦痛。
最後の4ページの形而上学的な宇宙観以外は要らない。
ただし、当時キリスト教圏で神の不存在を説いたのはセンセーショナルだったのではないか。「私」(本作においては『きみ』=アウグスト)という存在が知覚して初めて、「私」の中に宇宙が存在しうる、という形而上学的認識論を大衆小説で展開しようとしたのは挑戦的だったと言えるのでは無いか。
そんな風に思った。
「〜その産物は夢であり、きみはその夢の創り手なのだ。(略)神なんていうものは存在しない。宇宙だって、人類だって、地上の生活だって、天国だって、地獄だって、存在しないのだ。それはみんな夢なのだ。グロテスクでバカバカしい夢なのだ。何ものも存在しないのだ、『きみ』以外にはね。そして『きみ』も『考え』にすぎないのだ。」(P259)
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
未設定
- 感想投稿日 : 2016年12月14日
- 読了日 : 2016年12月14日
- 本棚登録日 : 2016年12月14日
みんなの感想をみる