結局犯人の怒の意味はわからなかったけど、人間の感情というものがどれほど激しくて衝動的でこんなにも人を突き動かすものなのかとしみじみ感じた。登場人物それぞれの怒りを考えると、何がその人にとっていちばん大事で、何を守るのか、正しいとか正しくないとかの理性よりも感情が勝ってしまうのが怒りなのかも。
自分の愛する人大切な人を信じたい。でも信じきれない。なんで最後まで信じてあげなかったのかという後悔。そんな自分に対しての怒り。その辺の人間らしさがすごーく描かれていて面白かった。吉田さんの文体は癖がなくて読みやすい。だからこそ真っ直ぐ心に入ってくる。
自分はどこまで人を信じられるかわからないけど、やっぱり信じたい。
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- 感想投稿日 : 2015年9月3日
- 読了日 : 2015年9月3日
- 本棚登録日 : 2015年9月3日
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